【Googleアシスタント】アクションを20個作り8個クローズして得た事
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6/30/2019

Googleアシスタントが大好きです。 大好き過ぎて、ひとりで公私合わせて20個アクションを作ってました。 そして先日、そのアクションのうち8個をクローズしてきました。 折角なので、溜まったナレッジのいくつかをアウトプットしていこうと思います。

Implicit invocationはとても大事

GoogleアシスタントにはImplicit invocationという仕組みがあります。 これは、ユーザがアクション名を言わずともアクションを起動できる仕組みです。

例えば「スーパー電卓」というアクションを作ったとして、通常ならば

ユーザ「OK Google スーパー電卓につないで」
    ↓
Google アシスタント「分かりました。スーパー電卓です。」

こうなりますが、 「計算がしたい」 等の、アクションで出来る事、求められる事をスーパー電卓のImplicit invocationに登録しておけば、

ユーザ「OK Google 計算がしたい」
    ↓
Google アシスタント「スーパー電卓がおすすめです、起動しますか?」

というように、Googleアシスタント自体がスーパー電卓をレコメンドしてくれるようになります。

Googleアシスタントの場合、Alexaのようにユーザが能動的にアクション探す事があまりありませんので、アクション名を直接言ってくれるユーザは稀です。 ですので、ユーザがアクション名を知らずとも、アクションを起動できるように、Implicit invocationの登録はとても重要になります。

Implicit invocationは確実ではない

Implicit invocationは登録必須といいましたが、登録したからと言って、Googleアシスタントがあなたのアクションを確実にレコメンドしてくれるとは限りません。 確実にレコメンドするわけじゃないよ、とドキュメントにも書かれています。

そして、ある特定の事をすると、レコメンドされる回数がほぼ0になります。 それはImplicit invocationにフレーズを登録しまくる事です。

自分の経験で言うと、Entityを使用し、Implicit invocationに実質数万パターンのフレーズを登録した所、レコメンドされる回数が、それを機に0になりました。

何事もやり過ぎはよくないですね。

Googleがいる領域は分が悪い

例えば、あらゆる焼き肉の事を教えてくれるアクションを作って、Implicit invocationに 「焼き肉が食べたい」 と登録したとします。 ユーザが「OK Google 焼き肉が食べたい」と言えばレコメンドされて、ユーザに焼き肉の真理を伝える事ができるのです。 「あるいは全 あるいは一 あるいは焼き肉」という決め台詞もキマってます。

しかし、そのアクションがレコメンドされる事はありませんでした。

なぜなら、 「焼き肉が食べたい」 は既にGoogleが予約語として確保していて、レコメンドではなく、Googleマップが立ち上がるからです。

このような事は、往々にして起きますので、自分の作りたいアクションが、Googleに既に予約されていないかどうか、確認してから作るのがいいと思います。 既にGoogleがいる領域にアクションを出しても、あまりいい結果が出た事がないです(5負)

マネタイズの可能性は見えている

これは自分がTwitterで取ったアンケートです。 Googleアシスタント向けのゲームを何個か出しているので、課金アイテムの需要をユーザに直接聞いてみました。

投票数としては125票と確信を持つには少ない数ですが、125人中29人が、100円課金すると答えています。

取らぬ狸のなんとやら、ですが、純粋のこの割合を信用するのであれば、 自分が出しているゲームの月間アクティブユーザーの合計が約8万人ですので、

8万人 × 23% × 100円 = 1,840,000円 / 月

となります。 実際はこの100分の一でも御の字でしょうが、それでも月間1.8万円稼げるなら、十分利益を出すことができます。 個人で出してるゲームでも、このような数字が出ていますので、企業さんが本気でGoogleアシスタント向けのゲームに取り組めば、もっと大きな数字は望めるかもしれません。

画面ありとなしの割合

GoogleアシスタントとAlexaとの違いは?と聞かれたら真っ先に答えるのが、「Androidスマートフォンにプリインストールされている事」と答えます。 Googleアシスタントのユーザは、Google homeだけではなく、Androidスマートフォンにもいるのです。

アクションを20個出してその全てで、デバイスの割合を出していましたが、画面ありユーザ(主にスマホユーザ)と画面なしユーザ(主にGoogle home)の割合は、五分五分でした。 どのアクションでも綺麗に五分五分だったので、最初はログを疑ったものです。

よく使われる時間帯

自分の出したアクションのログから言うと、深夜から朝までは、じわ〜と上がっていって、7時8時だけ少し上がり、またじわ〜と上がっていって、19時から急に上がり、22時にピークを迎え、24時まで高水準を保ち、25時にカクンと落ちる感じです。

レビューに返事をする

アクションにはレビューがつきます。 が、それに対して開発者が返事を書くことができません。

しかし、返事は書けませんが、コミュニケーションを取ることは出来ます。

レビューの記載ルールは

・レビューを投稿した2,3日後に掲載される
・レビューを更新する場合は、即時反映される

となっているようです。 ですので、まずは自分で自分のアクションにレビューを投稿しておきましょう。

★★★★★ 面白い

とかでいいです。 何も気にせず★5で投稿しておきましょう。臆する事はなにもありません。

その後、自分のレビューが掲載され、他のレビューも増えてきたとしましょう。 そして、レビュー欄に質問等が投稿されたら、自分のレビューを更新するのです。

★★★★★ 【開発者です】○○さん、質問におこたえします(以下略

すると、レビューの更新は即時反映ですので、レビュー欄でチャットのような事ができます。 もちろん、質問を投稿したユーザが、二度とレビュー欄を見ない可能性もありますが、少なくとも返事はできます。

ちなみに、自分の出したアクションのレビュー欄は、常連さんによりほぼチャットと化してます。

VUIは聞き流される

あなたがどれだけじっくりとVUIを練りに練り、最高のものを作り上げたとしても、話を聞いていないユーザは一定数居ます。必ず。 「え?それ知らないってどうやって使ってたの?」って思ってしまうレビューコメントもよくあります。 VUI独自の弱点として 聞き流される がある事を身をもって経験しました。 それを知ってからは「聞き流されても理解されるVUI」を意識するようにしています。

Googleアシスタント自体がバグる事がある

つい先日、アクションのユーザストレージのデータが更新されないという、Googleアシスタント自体のバグが発生しました。 しかも、たちの悪い事に、アクション自体は落ちていません。 以前dialogflowが落ちた時はアクション自体が落ちたので、ある意味問題なかったのですが、今回は、機能不全のままアクションが提供される事態になりました。

もちろんの事、

★1 バグってます。製作者さん早く直して

というレビューが大量に投稿されました。 しかし、何も手の打ちようはありません。

自分としては、数時間で直るだろうと考えていたのですが、自分がバグを見つけてから修正までに約1.5日かかっていました。

さすがに、これ以上★1のレビューを増やすわけにはいかなかったので、緊急でアクションのプログラムを修正して、「今メンテナンス中」としか言わないようにしました。

アクションに対して致命的なバグが長期間発生している状態でも、Googleアシスタントによりアクションが提供され続ける事が判明しましたので、各アクションの開発者側が対応する必要があるようです。

課金を考慮したアクションの提供を考えている人は、アクションのプログラム側で即メンテナンスにできる仕組みを用意しておく事を強くおすすめします。

おわり

またナレッジが溜まったらアウトプットしようと思います。 開発コミュニティもありますので、気になる人はjoinしてはいかがでしょう?

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Daisuke Kobayashi

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